もう随分前、私(安藤啓介)が、小学校頃の夏休みに、母親と現場の掃除に行くことがありました。
その当時は、何故か手伝いをしているのが妙に恥ずかしくて、急いで掃除をして早く帰りたいとしか思っていなかったものでした。
ましてや、自分が今の仕事をするとは想像もしていませんでした。
それが、社会人になり、住宅メーカーで数年勤めた後、2006年に、安藤建設に入社しまして、お正月の挨拶やアフターメンテナンス、修理等で昔、掃除をした住まいをお伺いするようになりました。
中には、お施主様や家族の方が、昔私が手伝いに来ていたことを覚えていてくださったり、昔のお話をしていただくこともあります。
祖父の話、父親(社長)の話等、その当時を知っている方ならではの話や、自分の知らない事などをお話していただいたり、また、教えていただいたりもします。
そんな中で、リフォームのお話をいただくこともあり、15~20年前に、社長が建てさせていただいた家を、今度は私がリフォームさせていただいています。
そういったお客様と打ち合わせさせていただき、お話を伺ううちに、改めて、社長、そして先代がお客様を大事にしてきたかを感じることができます。
これから先も、次の代へ、そのまた次の代へと、この信頼関係をこの福井の地でつなげていくことが、安藤建設の本当にやらなければいけない仕事だと考えています。
安藤建設では、一年に一度、これまでにお世話になった方、現在、施工させていただいている方、ご近所の方をご招待して「蕎麦会」を開催しています。
これは、日ごろお客様のご自宅にお伺いすることはありますが、私たちの仕事場を見て頂く機会は、ほとんどありません。
どこにあるの?どうやって製材しているの?どんなところで木の加工をするの?など尋ねられることがあります。
私たちも、自社を知ってもらいたい。見てもらいたい。との気持ちから10年前から大工小屋(木の加工する所)にて、おそばを食べてもらいながら気楽に見学してもらおうと始めました。
そば会を通じて、お客様同士の意外な繋がりを知ったり、当日、スタッフとしてお手伝いいただいている業者さんと、お客様が顔見知りになったりと皆さんとの繋がりがより強くなっているのではないかと思います。
仕事があること、工事をさせて頂くということはあたりまえではない。仕事があることに感謝をすること。お客様から大切なものを頂くことで私たちが生きていけること。そのことを私は母より強く教わりました。
以前新築させて頂いたお客様から、メンテナンスについてのご相談を頂くことがあります。
「何度も連絡してごめん!」とおっしゃって頂くのですが、私は有難いことだと思っています。
安藤建設を信頼して下さっている証拠だと考えているからです。
建てさせて頂いて終わりではなく、感謝の気持ちを持って長くお付き合いをさせて頂きたいと思っています。